2024.03.28 12:40【旅行記】JR東海未乗路線と箱根エリアの鉄道路線を巡る旅~御殿場線と東海道本線をゆく~[前編]~特急ふじさんで御殿場へ~ 新宿から特急ふじさんに乗車して終点の御殿場駅で下車した。特急ふじさんは御殿場線の中間部分の松田~御殿場間を走る。両端に未乗区間を残しているので、ここからは一旦起点の国府津へ行き、そこで折り返して沼津へ向かった。・箱根、富士山両エリアの観光拠点の一つ御殿場駅
2024.03.25 14:13【旅行記】JR東海未乗路線と箱根エリアの鉄道路線を巡る旅~特急ふじさんで御殿場へ~・行くに行かれぬ大井川 「箱根八里は馬でも越すが越すに越されぬ大井川」という箱根馬子唄の一節がある。東海道の難所箱根は馬に乗って越えることができるが、大井川は増水してしまうと何日も渡れなくなってしまうという東海道の様子を詠ったものである。今回の旅は当初、静岡県を走る大井川鐡道を目指して計画をした旅だった。しかし、1月中旬に大井川鐡道の北端部分である井川線の接岨峡温泉駅〜井川駅間が線路設備点検のため運転を見合わせ、その後数か月にわたり運休状態が続いている。旅行直前まで待ってみたが運転再開されることはなく、やむを得ず目的地を変更することとなった。 運転見合わせが続き、”行くに行かれぬ大井川”になってしまったので、今回は大井川に代わる場所を目的地にすることに...
2024.03.22 12:55【旅行記】三重・岐阜の盲腸路線を巡る旅 第二幕~雨の長良川鉄道をゆく~[前編]~郡上八幡を観光する~ 名鉄岐阜バスターミナルから岐阜バスの高速岐阜八幡線に乗車して郡上八幡に到着。その後、郡上八幡城と国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されている街並みを観光し、コミュニティバスで郡上八幡駅へやってきた。ここからは郡上八幡を経由して長良川沿いを走る長良川鉄道に乗車し、同線の完乗を目指す。・郡上八幡から長良川鉄道の終点北濃へ 長良川鉄道は高山本線・太多線と接続する美濃太田駅から北濃駅までの72.1kmを結んでいる。郡上八幡駅はその途中駅であり、美濃太田から46.9kmの場所に位置している。郡上八幡駅も美濃太田からかなり進んできたところにあるが、終点の北濃駅はまだここから25kmほど北にある。もちろん今回の目標は、この路線の全...
2024.03.19 12:44【旅行記】三重・岐阜の盲腸路線を巡る旅 第二幕~郡上八幡を観光する~[前編]~太多線と名鉄広見線を巡る~ 2日目。前夜までの天気予報では降るか降らないかくらいの小雨の予報だったが、岐阜駅前も朝から本降りの雨が降っていた。この日は中京エリア最後の未乗路線、長良川鉄道に乗車しに行く。 長良川鉄道越美南線は、路線名からもわかるように、福井と岐阜を結ぶ路線として計画された路線である。しかし、岐阜と福井の県境に跨る区間が未成線となったため、福井側、岐阜側それぞれで盲腸路線となっている。両者の終点、九頭竜湖駅から北濃駅間は、途中徒歩を挟めば公共交通でも移動できないことはないらしい。しかし、さすがに山の中を2時間歩くのはリスキーなので今回はやらない。福井側の越美北線には2018年に乗車している。この時は福井駅から普通列車で九頭竜湖ま...
2024.03.25 14:13【旅行記】JR東海未乗路線と箱根エリアの鉄道路線を巡る旅~特急ふじさんで御殿場へ~・行くに行かれぬ大井川 「箱根八里は馬でも越すが越すに越されぬ大井川」という箱根馬子唄の一節がある。東海道の難所箱根は馬に乗って越えることができるが、大井川は増水してしまうと何日も渡れなくなってしまうという東海道の様子を詠ったものである。今回の旅は当初、静岡県を走る大井川鐡道を目指して計画をした旅だった。しかし、1月中旬に大井川鐡道の北端部分である井川線の接岨峡温泉駅〜井川駅間が線路設備点検のため運転を見合わせ、その後数か月にわたり運休状態が続いている。旅行直前まで待ってみたが運転再開されることはなく、やむを得ず目的地を変更することとなった。 運転見合わせが続き、”行くに行かれぬ大井川”になってしまったので、今回は大井川に代わる場所を目的地にすることに...
2024.03.06 12:11【旅行記】三重・岐阜の盲腸路線を巡る旅 第二幕~中央本線と東鉄バスで"大正ロマンの街"明智へ~・前回の旅に引き続き岐阜県内の未乗路線に乗車し、中京エリア完乗を目指す 前回と今回の旅は連続ものとして、岐阜県・三重県の未乗路線を巡る旅を企画した。前回の旅では、岐阜県のうち西部の大垣駅を発着する樽見鉄道と養老鉄道に乗車。その後三重県へと移動し、同県の未乗路線を乗り終えた。前回の旅を終えた時点で、愛知・三重・岐阜の中京3県の未乗路線は残すところ岐阜県内の3路線のみとなった。今回の旅では、残す3路線に乗車して中京エリアの全線完乗を目指す。 岐阜県内で乗り残しているのは、明知鉄道明知線、JR太多線、長良川鉄道越美南線である。これらの路線は中央本線と高山本線という2つの幹線路線から枝分かれしている。中央本線や高山本線は既に乗車済みだが、岐阜県の東部は通過した...
2024.02.01 11:10【旅行記】三重・岐阜の盲腸路線を巡る旅 第一幕~樽見鉄道を旅する~・岐阜県と三重県に多数存在する盲腸路線を巡るシリーズ 東北の旅から2か月ほどが経過し、新年を迎えた。元日から地震が発生し、その翌日には航空機事故が発生した。まずは、1日も早く被災地の方々が元の生活に戻れることを祈るとともに、地震と航空機事故で亡くなられた方の冥福を祈りたいと思う。 さて、昨年もたくさんの鉄道路線と出会うことができたが、今年も引き続き未乗の鉄道路線を巡る旅を続けていく。今回と次回の旅は一連のシリーズとして旅を企画し、三重県と岐阜県の未乗路線を巡ることにした。本当は、一回で全部の路線を巡れればそれがいいのだが、趣味に費やせる時間というのも限られているので、2回の旅に分割して一連の旅として扱うこととした。今回の旅では岐阜県西部と三重県を、次回...
2023.12.28 13:08【旅行記】東北鉄道大周遊2023~山形新幹線つばさと米坂線~・前回の旅から1ヵ月余り、再び東北でローカル線を巡る旅に出る 気が付けば今年ももう年の瀬が近づいている。街ではクリスマスツリーが光り、朝の冷え込みもぐっと厳しくなった。日常生活を振り返れば、1年というのはあっという間である。年齢を重ねるごとに1年が過ぎるのは早くなるらしい。今でももう十分早いのに、数十年後に体感する早さとはどんなものだろうか。今からその早さに怯えている。 さて、人生とは旅であり、流れゆく時間もまた旅人のようなものだと表現したのは、江戸時代の俳人松尾芭蕉である。松尾芭蕉、そして奥の細道と聞くと、中学校の国語の授業で奥の細道の序文を暗記する課題があったのを思い出す。あの時は面倒臭く覚えた記憶があるのだが、「片雲の風に誘われて、漂泊の思ひやま...
2023.08.13 01:23〔PICK UP〕JR東日本 上越新幹線 ときJR東日本 上越新幹線 とき323号 新潟行E7系 新潟(終点)にて 大宮駅で東北新幹線から別れて新潟駅へ向かう上越新幹線。途中の高崎駅までは、北陸新幹線の列車も行き交うが、上越新幹線系統の列車は「たにがわ」と「とき」の2種類が運転されている。上越新幹線が貫く谷川連峰・谷川岳を由来とする「たにがわ」は、東京-高崎・越後湯沢間で運転される区間便で、朝夕を中心に運行されている。越後湯沢発着のほか、首都圏完結の高崎発着便もある。また、スキーシーズンには、一部列車が越後湯沢から分岐する通称ガーラ支線への直通し、ガーラ湯沢発着で運転される。ちなみにガーラ支線は、上越新幹線ではなく、上越線の支線である。 一方、越後湯沢から先へ進む列車は全て「とき」を名乗る。おおよ...
2023.08.13 01:19〔PICK UP〕JR東海・JR西日本 特急ひだ特急ひだ3号 富山行HC85系 富山(終点)にて キハ85系からHC85系への世代交代が完了した特急ひだ。岐阜から富山へ縦走する高山本線を走る特急列車で、名古屋〜高山間を2時間30分、名古屋〜富山間を約3時間50分で結ぶ。定期列車としては10往復が運行。多客期には加えて臨時列車が2往復程度運転される。定期列車のうち5往復は名古屋-高山間、4往復は名古屋-富山間、1往復は名古屋-飛騨古川間での運転である。このうち、飛騨古川発着の1往復は、岐阜-高山間で大阪発着の通称大阪ひだと併結する。大阪ひだは大阪-米原間でJR西日本の東海道本線を走る一方、富山発着の列車も猪谷-富山駅間でJR西日本区間を走る。大阪と富山を跨ぐ列車はないものの、運行区間の両端でJR西日本...
2023.08.12 15:35〔PICK UP〕名鉄犬山線(愛知県・岐阜県)名鉄犬山線 準急 中部国際空港行名鉄3150系他 犬山にて 名鉄本線の東枇杷島・西枇杷島間にある枇杷島分岐点から、新鵜沼駅間を結ぶ犬山線。愛知・岐阜両県で多くの路線を運行する名古屋鉄道の幹線路線の一つとなっている。名古屋から真北へ進む路線で、岩倉、江南、柏森、犬山と言った名古屋近郊の街と街を結んでいる。 特徴的なのは、直通する路線と走る列車の行先のバリエーションの多さ。名古屋側では名鉄本線を経由して、豊橋方面、豊川線、西尾線、河和線、知多新線、常滑線方面への列車が運転されている。豊橋、東岡崎、吉良吉田、内海、河和、中部国際空港など、その行先の種類も実に多彩である。一方、終点の新鵜沼では、各務原線岐阜方面へと線路がそのままつながっている。各務原線の列車...
2023.08.12 15:28〔PICK UP〕神戸電鉄有馬線(兵庫県)神戸電鉄神戸高速線・有馬線 普通 有馬温泉行神鉄6000系 新開地にて 神戸市街と有馬温泉を結ぶ神戸電鉄有馬線。神戸電鉄の前身、神戸有馬電気鉄道が最初に開業させた路線であり、粟生線の前身である三木電気鉄道を含めて、神戸電鉄の路線で最も古い歴史を持つ。ただし、有馬口で別れる三田線は、有馬線開業の20日後に開業した。当初は湊川を起終点としていた神戸電鉄だが、1968年に神戸高速線への乗り入れを開始し、現在は阪急・阪神と接続する新開地をターミナルとする。湊川〜新開地間は神戸高速線と呼ばれる路線である。 有馬線は、神戸電鉄の幹線路線として、三田線・粟生線へ進む列車が乗り入れるが、末端の有馬口〜有馬温泉間は、盲腸線のようになっており、有馬口へ至る列車の...
2023.08.12 15:26〔PICK UP〕ANA Boeing 787-9(78G)ANA Boeing 787-9 JA936A 羽田空港第二ターミナルにて ANAが国内線に投入するBoeing 787-9のうちJA935A〜JA937Aの3機は、78Gと呼ばれ従来の789と区別される新仕様機である。 ANAはBoeing 787のローンチカスタマーとして多くの同型機を運航しているが、運航する機材の大半がロールス・ロイス製のTrent 1000と呼ばれるエンジンを搭載している。このエンジンは過去に欠陥が見つかったことがあり、ANAでは修繕のため多数の欠航便が発生。国内線・国際線ともに大きな影響が出た。このように同じエンジンを搭載する機材の割合が高いと、その機材が運航停止となった場合の影響が大きくなる。こうしたリスクを分散さ...
2023.08.12 15:18〔PICK UP〕北陸鉄道浅野川線(石川県)北陸鉄道浅野川線 普通 北鉄金沢行北陸鉄道03系 北鉄金沢(終点)にて 北鉄金沢駅から内灘駅を結ぶ北陸鉄道浅野川線。起点となる北鉄金沢駅は、JR金沢駅前の地下にあり、駅部分だけが地下にある。路線名のとおり、金沢市街地から内灘町方面に流れる浅野川に沿って走り、沿線には金沢市郊外の住宅街が広がる。終点の内灘駅周辺もニュータウンが開発されており、朝時間帯は内灘駅からも多くの乗客の姿がある。10の途中駅があるが、交換可能な駅は現在三ツ屋駅のみ。日中は30分間隔だが、朝ラッシュは22〜24分間隔になり、1時間あたり3本が運転されている。当路線は、石川線とともに北陸鉄道から沿線自治体に上下分離が打診されている。石川線はBRT化などを含めて検討されているが、浅野川線...
2023.08.12 09:12〔PICK UP〕鞍馬寺 鞍馬山鋼索鉄道(鞍馬山ケーブル)鞍馬寺 鞍馬山鋼索鉄道牛若號Ⅳ 鞍馬寺の山門駅と多宝塔駅を結ぶ全長わずか200mの鞍馬ケーブル。日本で唯一、宗教法人が運行する鉄道路線で、正式には鞍馬山鋼索鉄道という路線である。急な山道が続く鞍馬寺の本殿金堂へのアクセス向上を目的に1957年に運行が開始され、現在は4代目の車両が活躍している。全国で唯一、運賃が無料である路線だが、乗車には、鞍馬寺の諸堂維持への寄進料として200円が必要。その協力の返礼としてケーブルカーに乗車できるシステムとなっている。なお、ケーブルカーに乗車すると、坂道は回避できるが、それでも多宝塔から本殿金堂までは徒歩15分ほどかかり、階段を上る必要がある。運行時間はわずか2分と短く、見た目は斜行エレベーターだが、これも列記とした鉄...
2023.08.12 09:11〔PICK UP〕JR北海道 函館本線(長万部~小樽)JR北海道 函館本線 普通 倶知安行H100形 小樽駅にて 函館本線のうち長万部~小樽間は、山線と呼ばれる山越えの区間となっている。室蘭本線が長万部からも引き続き、噴火湾、太平洋沿岸を進んでいく一方、函館本線は長万部から内陸へ進行。ニセコ、倶知安、余市などを経由して、小樽へ向かう。特急列車は基本的に室蘭本線を走るため、函館本線の山線区間は基本的にローカルな輸送に徹している。しかしながら、季節限定で山線経由で札幌と函館を結ぶ特急「ニセコ」が運転されており、このときばかりは山線にも優等列車が走行する。 山線区間は長万部~倶知安間、倶知安~小樽間に二分することができる。倶知安~小樽間は、特に余市~小樽間で、通勤通学に一定の需要があり、運転本数もそれなりに多い...
2023.08.11 06:59〔PICK UP〕JR西日本 北陸本線JR西日本 北陸本線 普通 福井行521系 金沢駅にて もともとは東海道本線の米原から信越本線の直江津駅までを福井、金沢、富山経由で結び、文字通り北陸を横断する路線だった北陸本線。関西から東北、北海道方面へと向かう路線でもあるため、西日本から北海道方面へ向かう貨物列車も多く走行し、以前は寝台特急トワイライトエクスプレスや日本海などの寝台特急も数多く走行していた路線である。現在は米原~金沢間となっている北陸本線。2015年の北陸新幹線の開業に伴って、並行在来線となる金沢~倶利伽羅間がIRいしかわ鉄道、倶利伽羅~市振間があいの風とやま鉄道、市振~直江津間がえちごトキめき鉄道へと移管され、県単位の第三セクター路線として運行されている。また2024年春の北陸新...
2023.08.11 06:09〔PICK UP〕北陸鉄道石川線(石川県)北陸鉄道石川線 普通 野町行北陸鉄道7000系 鶴来駅にて 石川県内で鉄道・バス事業を展開する北陸鉄道。鉄道事業としては現在、浅野川線と石川線の2路線を運行している。このうち石川線は、金沢市中心部の南西側にある野町駅から、西金沢、野々市などを経由して白山市の鶴来駅までを結ぶ全長13.8kmの路線である。以前は、野町、鶴来から先にも線路が延びていた。石川線が現在の区間となったのは、比較的最近の2009年のことである。鶴来~加賀一の宮間が廃止となったことで、鶴来駅が終着駅となっている。金沢市郊外や野々市市内では、住宅街の中を走るが、その先は車窓も田園風景となる。沿線には大学などの学校もあることから学生の姿も多い。しかし、路線の輸送密度は、浅野川線の半分程度...
2023.08.10 12:57〔PICK UP〕JR北海道 函館本線 藤城支線・砂原支線JR北海道 函館本線 (藤城・鹿部経由) 森行キハ40形 函館にて 函館と旭川を結ぶ北海道の鉄路の背骨、函館本線。この路線の函館エリアには2つの支線が存在し、七飯~森間では8の字ルートを構成している。函館市街を出た函館本線は、大沼駅を経由して、森駅へと向かう。この間は、大沼駅周辺を頂点とする勾配がきつい区間となっている。この急勾配を緩和することを目的としたのが藤城支線、砂原支線と呼ばれる2つの支線である。現在も貨物列車がこれら支線を経由することで、急な勾配を回避し走行している。 南側に位置する藤城支線は、本線の七飯駅から分岐し、高架橋を用いて、緩やかな勾配で標高を上げ、その後は山の斜面に沿う形で走り、大沼駅手前で本線と合流する。この支線は森方面に向かう...
2023.08.10 12:54〔PICK UP〕能勢電鉄鋼索線(妙見の森ケーブル)(兵庫県)能勢電鉄鋼索線(妙見の森ケーブル)2号車ときめき号 ケーブル黒川駅にて 阪急宝塚線の川西能勢口駅から畦野、山下などを経由して妙見口駅までを結ぶ妙見線と、山下から阪急日生ニュータウンが広がる日生中央駅を結ぶ日生線を運行する能勢鉄道。実はこの2路線以外にもケーブルカー路線として鋼索線を運行している。 能勢電鉄鋼索線は、兵庫県川西市のケーブル黒川駅とケーブル山上駅を結ぶ全長0.6kmの路線で、一般には妙見の森ケーブルまたは妙見ケーブルと呼ばれる。妙見山へのアクセス手段として開業した路線であるが、戦後はケーブル山上駅周辺に、能勢電鉄がレジャー施設妙見の森を開発。現在は、バーベキューやハイキングを楽しむレジャー客が乗客のメインとなっている。妙見口駅からはケーブル...